将軍家への献上品として江戸時代から伝わる伝承の技法で作られ、八ケ岳そば最高位ともいわれる「幻のそば」です。
一番冷え込み、水がきれいになるという大寒の時期、八ヶ岳から流れ出る清流に厳選した上質なそばの実を殻がついたまま玄そばを1週間から10日間ほど浸し、それを1カ月から1カ月半、寒風にさらすことで少しずつ水分を抜いて乾燥させて夏まで保存し、そばの実の中心層のみを製粉して打つ十割そばです。
もちもちとした食感と雑味のない上品な甘みで、江戸時代は夏の土用に食べられる最高位のそばとして徳川家に献上されました。
生産が途絶えていましたが、地元産そばの復活をめざし、古文書などを頼りに製造方法を研究し、将軍家に献上された寒晒しそばを「八ヶ岳蕎麦切りの会」が復活させました。
そば粉の量が少ないので、夏の一番暑い7月上旬~下旬までの限定で提供され、なくなった時点で終了となります。
広報ちの 令和3年夏のおたより号 特集 献上寒晒しそば、「献上寒晒しそば」が食べられるお店
https://www.city.chino.lg.jp/uploaded/attachment/19102.pdf
https://www.city.chino.lg.jp/uploaded/attachment/19103.pdf
ビーナネット茅野 茅野レガシー #12 寒晒しそば(2019/03/08)
http://www.venusnet-chino.jp/video/legacy/auvo5k0000001l3v.html
献上寒晒しそばが食べられるお店(→蕎麦店マップへ)
・信州手打そば工房 遊楽庵
・手打ちそば処 朝日ヶ丘
・手打ちそばの呉竹房
・手打ちそば処 やまなみ
・本手打ちそば 味処 長寿更科
・信州本手打そば 勝山そば店
「どうづきそば」とは、そば粉を製粉せず、そばの実を甘皮付きのまま低温水に2日間つけて、人間の手でできない部分を千本杵搗機で直捏ねして生地にします。
餅のように突いて殻と実を分離し砕くのだそうです。
信州茅野どうづきそば(茅野商工会議所)
https://chinocci.or.jp/project/douduki
どうづきそばを作るための千本杵搗機は、『そば学』の著者である信州大学農学部の井上直人教授が、特許を取得し、開発されました。
「水萌千本杵搗製法 どうづきそば」について記者発表しました(2013年02月19日信州大学農学部)
https://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/agriculture/news/2013/02/post-85.php
「どうづきそば」が食べられるお店(→蕎麦店マップへ)
・そばきり道玄
・そばきり吉成
・そばのさと